風と時間の気まぐれに晒され続けて - ROSALÍA『Reliquia』|渋谷で君を待つ間に|カワムラユキ
誰かを待つ時間、その人が来たときの第一声を考えたり、そのあとの時間に思いを馳せたり、あるいはメールチェック、SNS、携帯ゲームなど、過ごし方はさまざま。
DJ、作詞、音楽演出など幅広い活動をしているカワムラユキさんに、そんな「待つ時間」をテーマにして選曲&言葉を綴っていただきます。
いつも、あの光に噛まれる
看板の脈動は、皮膚の下を走る電流に似て、
雑踏は巨大な肺のように膨らんだり縮んだりして
耳に落とした歌が、世界の表面を一枚だけ剥ぎ取った
露わになった断面には、かつての君と僕が薄い影となって棲みつき、青黒い息を吐いている
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